Fate/GrandOrder「神秘の国のONILAND~鬼の王とカムイの黄金~」の何がクソだったか

もう終わってから3か月も経つというのに、FGOの昨年の10月のイベントである「神秘の国のoniland ~鬼の王とカムイの黄金~」を許せない。
オニランドは、エリザベート・バートリを侮辱した最低のシナリオだ。
出来ることなら、あれに関わったスタッフ全員をグーでぶん殴りたいほどである。
3か月たって冷静になった今、あの「神秘の国のoniland ~鬼の王とカムイの黄金~」というシナリオのどこがひどかったか、冷静に書き連ねてみたいと思う。

①ハロウィンである必要も、エリザベートが出てくる必要もなかった。

オニランドの舞台は日本の北海道である。
舞台の内容自体も遊園地であり、鬼がメインのテーマパークであり、ハロウィンである必要性が皆無である。
また、ハロウィンであったとしても、もともとエリザベートはハロウィンと何の関係もないサーヴァント。
FGOで勝手にハロウィンはエリザベートの担当と決めつけた結果、ハロウィン=エリザベートという図式が出来上がってしまっただけなのである。

また、エリザベートも日本とも鬼とも全く無関係の人物。
むしろ、永遠の美を求めて殺人鬼となった結果、反英霊となったエリザは、永遠を求めず、老い朽ちていくものを良しとする日本文化とはすこぶる相性が悪い。
オニランドはエリザベートを出す必要がないどころか、エリザベートを登場させてはいけないイベントだったのである。

エリザベートの信条をシナリオライターの都合で捻じ曲げた。
エリザベートは元々、下の画像のように美しい少女のキャラクターだ。
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生前、美しさ、若さを保つために数百の少女を殺害し血を啜った彼女は反英霊として歴史に名を残し、FGOの召喚システムによって召喚されることとなる。
エリザベートにとっては、美しくあることが最大の優先事項である。
自分が生前、奪った数多の命に報いるためにもエリザはその在り方を曲げない。
ジル元帥やカール大帝に洗脳されかかったときにも、決してエリザは屈しなかった。

それがオニランドでは、アインツベルンの黄金というたかが無機物に誘惑されて、自ら下の画像のような醜い姿になるのである。
https://dotup.org/uploda/dotup.org1744643.jpg
これはシナリオライターの実力不足だ。
オニランドのシナリオライターが、キャラクターの生きざまをまともに把握できないほど馬鹿だから、このようなシナリオの都合でエリザのキャラクターが捻じ曲げられたのである。

シナリオライター茨木童子を贔屓したくて、エリザを踏み台にしたことが見え見え。

これはオニランドをプレイした人なら、ほとんどが感じてるであろう。
シナリオライター茨木童子を気に入っていて、茨木の見せ場を作るためだけにシナリオを考えた。
エリザを踏み台にした。
シナリオライターの表現力がゴミすぎて、その贔屓を隠せていないのである。
あのとってつけたようなエピローグも、エリザのフォローは全くなく、ぼっちのエリザについていてあげる茨木優しいね!したいだけのシナリオライターのエゴが丸見えだ。

以上の理由で「神秘の国のONILAND~鬼の王とカムイの黄金~」は下痢のようなクソシナリオだ。
FGOの公式は、このようなイベントを生み出したことを反省するべきだと切実に思う。

ふざけんなFGO

先ほどから怒りで手が震えている。

憧れの女性を公衆の面前で辱められたような怒りだ。

ふざけるなFGO。ふざけるな、タイプムーン。ふざけるな、DW。

これ以上、エリザをハロウィンという呪いに縛り付けるのはやめてくれ。

 

順をおって説明しよう。

Fate/GrandOrderというソーシャルゲームがある。

以前から人気のあったFateシリーズのソシャゲ版だ。

元々のFateブランドの効果もあり、ジワジワと人気が出て、現在大人気のソシャゲである。

巷では、頭文字をとってFGOと呼ばれているものだ。

 

このFGOというゲーム、確かに人気はあるのだが、一部の過去作のファンの反感を買っているという一面もある。

タイプムーンというチームが制作しているFateシリーズは、シナリオライター奈須きのこ氏による魅力的なキャラクターと少年漫画のような熱い展開、ゾクゾクするようなニヒルなテイスト(ヲタク用語では厨二系と呼ばれる)が好評で人気を博していた。

私も、奈須きのこ氏が展開する世界観に魅了された一人だ。

 

だが、そのタイプムーンオールスターのような扱いのFGOで、奈須きのこ氏は過去の作品の登場人物をないがしろにし始めており、それが反感を買っている。

たとえば、凛とした誇り高き少女騎士であったアルトリアというヒロインは、下着姿を衆目にさらすキャラクターに変えられてしまったり。

過去の作品でラスボスであったキャラクターが、FGOから登場したキャラクターに倒されてしまったり。

FGOのヒットに酔っているのか、奈須きのこ氏は、過去の作品の設定が邪魔だといわんばかりに「過去の設定資料集は焚書」という言葉を発し、ファンを幻滅させたこともある。

 

そして、FGO以降顕著な傾向が、キャラクターの見当違いな方向性の贔屓だ。

もともとFateは良い出番が与えられるキャラクターと、ぞんざいな扱いをされるキャラクターで、贔屓の差が激しいことは指摘されていた。

が、その傾向はFGOになってから更に顕著だ。

原作者たちのお気に入りのキャラクターは、出番がどんどん増え、そうでないキャラクターは踏み台にされるといった、ファンからしたらたまったものではない現象が起きており、それが年々ひどくなっているのである。

 

踏み台にされたキャラクターのファンが可哀想であることは言うまでもない。

好きなアイドルを辱められるようなものだ。

だが、ゴリ押しされたキャラクターおよび、そのファンが幸福かと問われればそうでもない。

贔屓されて出番が増えるたびに、キャラクターの底の浅さが露呈し、そのキャラクターの持っていたカッコよさ、可愛らしさが潰されて、魅力がすり減っていくのだ。

笑える3枚目ポジションに収まるならまだいい。

タイプムーンのギャグは、年々、パロディと身内ネタばかりの寒いものとなっており、笑えるコメディアンのポジションにすらなれないのが現状だ。

そして、隠すつもりもない贔屓は反感を買い、ゴリ押しされたことによってキャラクターはどんどん嫌われていく……。

 

そして、現在、そのゴリ押しによって最も被害を被っているのがFate/EXTRA-CCCから登場した悪役のエリザベート・バートリーだ。

作中では、エリザベートからとってエリちゃんと呼ばれている。

Fate/EXTRA-CCCで登場したときのエリザは、ワダアルコ氏の耽美な絵柄に西洋人形のようなキャラデザと、殺人鬼としてのパーソナリティが相まって、悪役として可愛さとカッコよさを両立させた素晴らしいキャラクターだった。

演じた大久保瑠美さんの演技も最高だった。

Fate/EXTRA-CCCというゲームは、PSP後期のゲームなので、微妙にマイナーであったが、その完成度の高さからプレイしたファンからは口々に絶賛される名作だった。

その名作であるCCCにおいて、悪役として完璧な立ち振る舞いをしたエリザというキャラクターも、プレイヤーからは支持されていたのだ。

 

だが、FGOがエリザの魅力を潰してしまった!

殺人鬼として悪役として魅力的だった彼女を、愛玩具に変えるために、カーミラというエリザの分身が作られ、エリザの邪悪性はカーミラに全て押しつけられた。

エリザは殺人鬼というアイデンティティを失い、カーミラはエリザの関連キャラという側面が付きまとうという双方にとって美味しくない采配をされたのである。

だが、これはまだいいほうだった。

カーミラというキャラクターが、不気味さとカッコよさを兼ね備えていて魅力的だったからである。

エリザの魅力を潰してしまったのは、ハロウィンである。

 

FGOは他のソシャゲと同様に季節ごとにイベントがある。

12月にはクリスマス。2月にはバレンタイン。

それぞれの季節のイベントに担当となるキャラクターが割り当てられ、誰が担当となるかは毎年、変わっていく。

サンタクロースの中身は毎年、違う子が担当するのだ。

これは夏のイベントやお正月でも同様である。

例外がハロウィンだ。

 

ハロウィンだけは、年が変わっても毎回、変わらず、エリザが主役なのである。

いい加減、エリザファンでも辟易するほどにエリザばかりだ。

原作者である奈須きのこ氏がエリザ役の大久保瑠美さんを気に入ってしまった、などの憶測は様々に飛び交うが、どうして頑ななまでにエリザにハロウィンを担当させるかがファンには全く分からない。

 

エリザのキャラクター性が掘り下げられるならまだいい。

そうではないから困る。

コメディイベントであるため、エリザの魅力がハロウィンではまったく伝わらないのだ。

ただただ、エリザの間抜けな面が強調されて、カッコ良さが擦り減っていくのみだ。

もっと言ってしまえば、エリザベートFate/EXTRA-CCCで十分な掘り下げをされているのだから、ハロウィンで主役を続ける意味がないのである。

 

そんな意味のない采配も今年で終わるか、と思われた。

ハロウィンを前にした、マチアソビというイベントで、今年のハロウィンはエリザが主役ではないよと発表されたのだ。

そのイベントでは、ゲストがエリザ役の大久保瑠美さんだったので、彼女の前で「今年でハロウィンは降板ね」と宣告するのは残酷であったかもしれない。

だが、ようやくエリザがハロウィンの呪縛から解き放たれるのだとファンには朗報であった。

エリザが間抜けな役回りから解放されるぞ、と。

だが、これはぬか喜びであった。

 

蓋を開けてみれば、今年のハロウィンもエリザが黒幕だったのである。

しかも、黄金を身にまとい、エリザはでっぷりとした短足のオッサンの格好をさせられて、さらに間抜けな役回りをされてしまったのだ。

何度でもいうが、CCCのエリザはすらりとしたモデルのような美脚をもち、シャープな殺人鬼の側面を持つ、かっこいい悪役であった。

それが何度もハロウィンにしばりつけられていくうちに間抜けな姿で醜態をさらす羽目になってしまったのである。

奈須きのこ氏に問い詰めたい。

これが、あなたの望んだエリザですか、と。

 

最後になるが私がタイプムーンに言いたいのは、たった2つだ。

特定のキャラの贔屓をやめろ。

エリザをハロウィンから解放してやれ。

 

今のタイプムーンは、聞く耳を持たないかもしれないが、今の彼らがしていることは、エリザにゲロをぶっかけ、腐臭を放つ姿の彼女を市中引き回しにしているに等しいと感じる。

哀れな犠牲者をこれ以上増やさないことを切に願う。